内海村は、明治22年(1889年)12月15日、旧内海浦と旧柏村が正式合併し「内海村」と称し、翌23年(1890年)1月13日に初の村会を開いて初代村長を決定したことに始まります。
続いて昭和23年(1948年)11月3日、平山・深泥地区が御荘町に編入され、坊城成川・高畑・赤水・中浦・猿鳴地区が「南内海村」として独立するという「分離村」を経て今日にいたっています。
昭和23年の分離村を期に、郷土を拓いた先人の歩みや歴史、村の自然・民俗などの姿をまとめた「内海村史上・下巻」が昭和28年に発行されました。これは県下でも最も早い時期に編纂された市町村史で、史料的価値は非常に高いものです。しかしながら、それ以降50年を経ようとする今日まで一度も編纂されることはありませんでした。
全国的に市町村合併の気運が盛り上がる中、内海村を含む南宇和郡五ケ町村は、今や平成16年(2004年)の合併へ向けて邁進しています。明治23年に成立し昭和23年に分村して現在にいたる内海村は平成16年1月で114周年を迎えます。
町村合併を目前に控え、昭和28年以来一度も編纂されなかった「内海村史」を改めて編纂し、内海村の歴史を閉じる前に114年の歴史を持つ内海村を総括することは、今を生きる私たちにとって極めて重要な責務です。
以上の趣旨を踏まえて、先人の偉業を永く後世に伝え、現在の私たちの姿を顧み、合併後の新しい時代への指針とすることを目的として、また地元住民が地域に誇りと愛着をもって、新しいまちづくりに取り組めるよう役立てることを目的として「内海村史」を再編纂いたします。 |